Michael Jackson “Off The Wall” (1979)

Off_the_wall
 
Year1979
StudiosAllen Zentz Recording,
Westlake Audio,
Cherokee Studios
ProducersQuincy Jones
Michael Jackson
EngineersBruce Swedien
Rick Ash
Ed Cherney
Steve Conger
Frank "Cheech" D'Amico
Jim Fitzpatrick
Mitch Gibson
Erik Zobler

以下、私の感想文

キングオブポップことMichael JacksonがEpicに移籍して初めてリリースしたスタジオアルバムである5thアルバム“Off The Wall”です。

初めて自分主導で製作をした作品ということと、亡くなるまでEpicからリリースを続けたこともあって、実質ソロ1stアルバムとも言われてます。

世間的にも説明不要の大名盤ですが、最近新しいエディションのコレクターアイテムが出てた(買ってないけど)ので私の感想文も書いてみようと思います笑

このアルバムはなんといってもプロデューサーのQuincy Jonesと初のタッグを組んだことが一番のキーポイントだと思いますね〜

Quincy Jonesは50-60年代は主にビッグバンド系のジャズのコンポーザー/アレンジャーとして活躍をし、70年代からはFunkやR&B的なアレンジのアルバムも多く作ってきた、音楽的に天才系の人物。

マイケルとは彼がメインキャストの1人として出演した1978年公開の映画「The Wiz」の製作にて出会い、その時に仲良くなったことでOff The Wallのプロデューサーになったという話です。

今までにないような新しい音楽を表現したいというMichaelの理想に、Jazzをバックボーンに様々な音楽をアレンジしてきて経験豊かなQuincyがバッチシ応えていると思うのですよねぇ〜

個人的にMJ作曲の“Don’t Stop ‘Til You Get Enough”“Working Day And Night”のパーカッシブな楽曲の仕上がり具合が最高に好きです。多分マイケルの頭の中にあったアレンジに色々プラスアルファされて120%な出来になってたんじゃないですかねぇ

あとPaul Mccartney作曲の“Girlfriend”は自身のバンドWingsバージョンもありますが、それと聴き比べるとOff The Wallバージョンはアレンジと演奏の素晴らしさが際立ってるな〜と感じちゃいます。(でもポールのメロディセンスも天才的だ)

MJQJBS

前述の映画「The Wiz」の際にQuicyがエンジニアに誘ったのが旧知の間柄のBruce Swedienで、彼もまた”Off The Wall”以降に長いことMJ作品のエンジニアを務めることになるんですね。

若い頃に知りあったQuincyとBruceは、ほぼ同い年というのもあって心の兄弟とも呼び合うくらいに非常に仲良しで、Wizの製作の時はホテルのスイートルームで共同生活をしていたそうです。当時40代半ばのおっさん同士というのを考えるとホントに仲良さそう笑

Bruceはこの映画製作の時に初めて「マジメに」複数のマルチトラックレコーダーのシンクロさせて大多数チャンネルの録音システムを運用しはじめたそうです。

MJ作品のクレジットにも載っている自身のレコーディングテクニックのキャッチフレーズ”Acusonic Recording Process”とは、上記の大多数チャンネルの録音システムにジョークであだ名を付けたことが始まりなんだとか。

mjqj(Off The WallのRec?)

この作品のレコーディングで注目したいのはボーカルの録音にSHUREのSM7(※57ではない)が使われている点です。

1976年発売のこのマイクは主にラジオやナレーション用途として発売されたダイナミックマイクだそうですが、Bruceはこのマイクを非常に気に入ってたみたいで後のマイケルのボーカル録音にはほとんどSM7を使用してるとのこと

ボーカル用の録音で定番のノイマン製などの高級なコンデンサーマイクを使用しないで、当時出て間もなく音楽用途で売りだされていたわけでもないダイナミックマイクを使用しちゃうところが、自分の耳で音を判断出来る能力を物語ってますよねぇ

ワタクシも自分の耳を絶対的に信じたいものですなぁ

今となってはMJが使っていたマイクとして、音楽制作でも結構一般的に使われるマイクになっているようですが、まあこのマイクを使えば良いってもんじゃないですよね当然。

ボーカリストとして非常にエモーショナルに歌い上げるマイケルがレコーディングの際に一番感情的になったというのがtr7の“She’s Out of My Life”で、6,7テイク行ったボーカルの録音では全て最後には泣いてしまっていたそう。

泣いてしまうことを非常に恥ずかしがっていたようで、この曲のレコーディングが終わるとコソコソとスタジオから帰って、その後1-2日は姿を見せなかったという。

わりと大人な成熟した感情の歌詞だったので、どうやって19歳のマイケルがここまで感情的に解釈するのか非常に不思議だったとBruce談

OTWrem
(2001年リマスターのジャケット)

あとこのアルバムで面白い話題は、初期の日本盤のCDのみ初期プレスのオリジナルレコードと同じマスターが使われているらしいというところ

tr2の“Rock with You”とtr4の“Get on The Floor”が別テイクのミックスになってるのですよね〜

初期プレスのオリジナルレコードとカセットテープと初期日本盤CD以外は、シングルバージョンのミックスに差し替えているのだそう。どういった事情があったのかは不明ですが、一説によるとマイケルが気に入らなかったとかなんとか

あとtr5の“Off the Wall”のイントロのタムの定位が右寄りになったりしてますけど、これも違うバージョンになってたりして。それともリマスターによるものかな?

リマスターバージョンはラウンドネスウォーというほどダイナミックレンジが狭いわけでがないのですが、オリジナルと比べると結構ダイナミックレンジが圧縮されパーカションのリバーブとかが削られちゃっているので個人的にリマスターされて「ない」を方をオススメしたい!

デフォルトの音量が小さいので一聴すると元気の無いように聴こえますが、再生機側で音量を挙げれば何の問題ナシっす。中古屋でGETせよ!

注意したいのは初期日本盤CDはプリエンファシス処理されてることで、デエンファシス機能のついていないプレイヤーだと高周波がブーストされたシャキシャキ音になってしまいます。

もっとも、iTunesはデエンファシス機能がついているみたいですけどね。(私は自分でデエンファシスしました。)

しかしやっぱり有名なアルバムには色々なエピソードが語られていて情報が多いですね〜

それだけ愛される名盤ということで、これからも聴かれていくのだろうな〜 いいな〜

(終)

参考にしたページ(思い出せる限り)