レコーディング作品を作る上で一番重要なのは楽曲のアレンジ説

以前レコーディングにおける主要な工程を紹介してみましたが(↓)、録音を作品を作る上の色々な工程の中でどれが一番重要だと思いますか?

まあハッキリ言ってしまえば全部大事だし、色々な人に尋ねた所でその人によって答えも変わる類いの質問だと思いますが、今回は私の考えを紹介したいと思います。

私的重要度の順はズバリ

楽曲 > 演奏 > 録音 > ミックス > マスタリング

です。

以下に理由をつらつらと

録音作品で一番大切なのは楽曲のアレンジ
ahah

「楽曲が一番大事だと言っても、そんなん主観的な話だろ」と突っ込まれてしまいそうですが(まあそうなんだけど笑)、録音作品を作る上では楽曲の中でもアレンジが特に重要だと考えます。

ここで言うアレンジとは、元になる原曲に対してリズム、メロディー、ハーモニー、音色等を組み合わせて最終的な楽曲に仕上げる行程ですね。

弾き語り、ロック、ファンク、R&B、ジャズ、EDM、クラシック、ECT…、どのような楽曲に仕上げるかはアレンジ次第と言えます。このアレンジがあまりにデタラメだと、どんなに演奏がしっかりしていても残念な結果に…

例えば、ジャズっぽいアレンジでロックのリズムだったり(リズム選びの失敗)、ハードロックなアレンジなのにカクテルドラムで叩いてたり(音色選びの失敗)…いずれも極端な例ですが明らかに違和感が出ますよね。

ある程度凝り固まったジャンルであればアレンジも雛型のような物が出来ているので、それをなぞっていればあまり事故が起きません。

例: シンプルなパンクロックだったらエイトビートのドラム+ルート8分のベース+ディストーションギターで成立

しかしながら色々な要素を組み合わせてオリジナリティを求めたアレンジで作る際に、組み合わせを失敗すると非常に違和感のある楽曲になってしまいます。そしてオリジナリティを求めるにはセンスに依る部分が大きい。

1人だと完全にその人のセンスに依存しますが、複数の人間が集まっているようなバンドやプロジェクトだったら何か「偶然」イイ感じになることもあると思うので「バンドケミストリー」的なものがあながち都市伝説とかじゃないよな〜って思います。

二番目に大事なのが演奏
jaam

アレンジがしっかりしていても演奏が下手な場合は、「やりたいことは分かるんだけど、もったいないな~」という印象になります。各々の演奏力も大事ですが、バンドの場合はグルーブ感的なものも重要ですね。

下手っぴでも全体としてまとまってたら味になるのかもしれません。

一人ひとり上手けりゃ良いってわけでもないのですね。

まあでもレコーディングするならしっかり練習したほうが良いよね笑

三番目は録音の質
micccs

アレンジ、演奏が共にしっかりしてる場合の録音は、基本を押さえればまず大丈夫なはず。

変なことする必要はありません。

ドラムのルーム音やヴィンテージのマイクなど録音する素材の音色に関係する所はアレンジの一部とも言えるかもしれません。(そういった選択肢がある場合、大体はプロデューサーとかがイニシアチブを取る話かな?)

バンド録音の場合どの機材を使うとかよりも、それぞれのプレイヤー/メンバーの演奏をいかにコントロール出来るかが重要なのかもしれません。

リラックスして演奏するのも、緊張感を持って演奏するのも、メンバー同士険悪な中で(笑)演奏するのも、容易にコントロール出来るようなものではありませんが、録音結果に大きく影響すると思います。

こういうのも優れたプロデューサーであれば上手く舵取りしてくれるのでしょうね。

時には花瓶を投げつけたりしたりして笑

そしてミックスダウン
mixx

これまで述べたアレンジ、演奏、録音が完璧であれば音量バランスとパンニングのみで終了です。ミックスダウンは如何にして良いバランスを手に入れることが出来るか一点。そしてそのバランス感覚こそがミキシングエンジニアの個性であるといえます。

誰でも出来ると思いますが、意外とバランスを取るだけでも十人十色な結果になるので面白いです。

エフェクターによって効果的な音作りをする場合はアレンジ的な作業と言えますね。(例えば強烈なデジタルリバーブをかけたり。)

ミックスダウンでアレコレいじり回しても良くならない時はアレンジ、演奏、録音に問題がある可能性大です。

んで、マスタリング

最後にマスタリングという工程がありますが、ミックスまで上手くいっている場合はマスタリングで音を変える必要は基本的に無いと考えています。マスタリングで大幅に音を変えるという時は、音源に重大な問題あるけど何らかの事情によりミックス段階に戻れないという場合のみ。ミックス段階に戻れるならば、そちらで調整したほうが良いかと。

てことで、現在進行形のプロダクションであればサウンド面での重要度はそこまで高くないと思います。

とはいえこの工程でそれまでの成果全てが台無しになる可能性も孕んでいるので、デリケートなところでもあります。そういった意味ではとても重要ですね。

まあ余計なことスナ!ってのが個人的な(乱暴な)意見です。

結論
rehars

ということで結局、制作工程の順番に大事…というか基本/土台が一番大事なんていう、どんな物事でも当たり前すぎる結論になりました。。(大事な事は全部スラムダンクに載ってるね)

以上のことから、アレンジも演奏もお粗末な状態では、高級な環境でレコーディングをして、時間をかけて有名なエンジニアにミキシングを依頼しても良い録音作品になりません。と、個人的に思います。

レコーディングする予定のある皆さん、しっかりリハーサルを重ねてアレンジを練りましょう…笑

あ、打ち込みメインの作曲家(アレンジャー)の方は自分でミックスすれば良いと思います。

打ち込み音源ってもう出来上がった音が多いので、あれこれいじくり回す必要はない気がしますね〜

ということで、ワタクシの主観的な意見でした。

(終)