バンドがレコーディングする前に準備した方が良いことリスト

初めてレコーディングするバンドや、まだ経験が浅いバンド、メンバーのモチベーションがバラバラなバンド(笑)だとレコーディング当日に準備不足が露呈する場合があります。

せっかくお金を払ってレコーディングをするのに準備不足のために残念な録音作品になってしまっては勿体ないですよね。

準備しろと言われても具体的に何をすれば良いかわからないこともあると思うので、個人的にバンドがレコーディングする前にやっておいた方が良いと思う事を書いてみます。

練習

まず最初に当たり前ですが、演奏の練習

しかしこれを意外と疎かにしているメンバーも多い笑

せめてレコーディング前くらいはバンド練習だけでなく、個人で練習する気概を見せたいところ。

レコーディングではパンチイン出来るし…なんて考える人もいるかもしれませんが、パンチイン等の工程を挟むと時間が余計にかかります

時間が余計にかかるということは、他の行程にしわ寄せが来たり、時間が足りなくなって追加料金が発生したりします。

時間とお金をいくらでも使える…というリッチなバンドなら話は別ですが。。

当日ワンテイクで全部決める気持ちで、とにかく練習しましょう。

というか…普段から練習しよう笑

歌メロをMIDIか譜面に書き起こす

歌が物凄く上手い人以外は歌メロをMIDIや譜面に書き起こして、客観的に把握した方が良いです。

案外メロディーが曖昧になっていたりします。

当日歌入れした時に何かしっくりこないと思って色々試すも、すぐに対応出来ないことになりかねません。

まあ歌がすごく上手い人の場合は大丈夫なんですけどね

他に歌をMIDI等で書き出すことのメリットとして、ハモりなどのコーラスワークを考えるのにも役に立つことが挙げられます。

更にはコーラスをメンバーにやってもらいたい場合にもMIDIからガイドメロを作り用意しておけば伝わりやすいし練習もしやすいです。

普段から歌い慣れていないメンバーにいきなりリクエストしても出来ないだろうし、口頭で説明するだけじゃ上手く伝わらない可能性が大です。

曲のテンポを決める

クリックを使ってレコーディングをしないという場合でも、録音する楽曲のテンポ(BPM)は決めておきましょう。

これを決めておけば個人練習する時も理想のテンポで出来るし、レコーディング当日も走ってるのか、モタってるのか確認しやすいです。

人間は心拍数によって体感するBPMが変わるそうなので、レコーディングで緊張していると感覚だけでテンポを決定している場合に自分では気づかずに速くなったりするものですしね。

普段はクリックを使って練習をしていないのに、レコーディング本番ではクリックを使う…という無茶はおやめ下さい笑

録音作戦ならではのアレンジを考える

例えばスリーピース(3人)のロックバンドの場合、ライブで実際に演奏されるギターは1本ですが、レコーディングをする時はギターを複数本重ねる場合が多いです。

ライブ的な一発録り感を狙うような場合でなければ、音圧や勢いを求めてをギターのバッキング等を左右から出したくなるし、ギターソロの時に普段同時に演奏出来ないバッキングギターを入れたくなります。

グリーンデイなんかはバッキングのギターだけで4本も同じフレーズを重ねてるらしいです。

それはともかく、3ピースバンドでギターソロがある場合に普段はバッキングを弾いてないからコード進行が分からない…とか、そういう事もないようにしたいですよね。

それ以外にも、レコーディング作品ならではのアレンジを考えるのも楽しいし、よりクリエイティブです。

普段のライブの時は入っていない楽器とか効果音を加えたり、コーラスワークを厚くしたり…

そういうアレンジの部分をレコーディング前に固めることが、録音作品のクオリティを上げる要因となります。

レコーディング当日にインスピレーションが湧いてきてアレコレ試すのも楽しいのですが、それをやるには基礎的技術が必要になって来ますよね。つまり…やっぱり普段から練習ですな笑

自宅での再生環境を整える&色々な作品を聴く

これは別にレコーディング前にするというものではありませんが、自宅で音源を再生する環境を整えて出来るだけ良い音で色々な録音作品を聴いておきましょう。

世間一般大多数のリスナーがiPhoneのイヤホンで音楽を聴いていたとしても、一応音楽を作る側としてより良い再生環境で質の高い録音音楽を聴く。それが自身の作品へのフィードバックにもなります。

それに、ちゃんとしたレコーディングスタジオでなければコントロールルームのプレイバックはさほど当てにならない気がします。初心者バンドや予算のないバンドさんは中々そういうレコーディングスタジオを借りる事が難しいですよね。

もしくは、ミックスダウンは割安となる立ち会い無しのオンラインミックスダウンサービスなどに依頼する事もあると思います。

そんな場合には自宅の聴き慣れた環境でチェックもするわけですが、その環境を出来るだけ整えておけば作品のクオリティも上がるのではないか…と思うのです。

スピーカーは部屋の音響も整えないといけないのでハードルが高いですが、せめて良いヘッドホンとそれなりのDAC/アンプを持っておきたいです。

出来ればスピーカーで…と言いたいところですが。。

まとめ:練習して、プリプロからやりましょうってことです。

今回書いてみた作業は基本的にプリプロ=プリプロダクションと呼ばれる工程で行われるものだと思います。

自分たちでMTRやDAWを使って音を重ねてみると録音作品ならではのアレンジというのが見えてくると思うので、是非やってみてほしいですね。

事前に録って客観的に自分たちの演奏を聴いてみれば「あれ…?ベースとギターでコード進行合ってないような…」みたいなギャグも未然に防げます笑

その結果レコーディングにハマって自分たちで全部やりたくなっても、それはそれで良いのではないでしょうか?

より良い録音作品が作れるようにがんばって〜

(終)