ステレオ黎明期は置いといて、近代のロックやポップスのレコーディング作品におけるドラムの定位は基本的にキックとスネアが中央に配置されていることがほとんどだと思います。
この時、その他のタムやシンバル類は左右どちらにパンニングさせてますか?
ハイハットやハイタムを右側に、ライドシンバルやフロアタムを左側に定位させる?それとも逆にハイハット等は左側、ライドシンバル等が右側?
要はドラムセットの配置をドラマー視点にパンニングするか、観客視点でパンニングするか…ということで、右利きのドラマーだとするとドラマー視点ではハイハットは左側にありますが、観客視点だと右側になります。
ミックスダウンをしたことが無い人にはピンと来ないかもしれませんが、手元にある音源を聴いてみて下さい。大体の作品はどちらかの視点でのパンニングになっていますよ。(タム回しかライドシンバルが分かりやすい)
これはもう完全に好みの問題なのですが、世間の皆さんはどっち派なのだろうかと。
意外と拘りが無い人が多いっていうか、明確にこっち側にしてくれっていう主張をされる人が多くないので、今回はワタクシの好みを主張したいと思います。
てことでワタクシの好みを言いますと、ドラムのパンニングは断然ドラマー視点が好きです。
これには一応大きな理由があります。
それは、本当にドラムセットに向かって座って叩いた時にはハイハットが左側から、ライドシンバルは右側からみたいな定位を感じるけど、一方で例えば前方5mの位置にドラムセットを置いて叩いてもらった時にはハイハットが右側から聞こえたりしないと思うからです。
ライブを観ている時もそうじゃないですか?ハイハットは右から聴こえないし、ライドも左側からは聴こえません。
なのでドラムをミックスする際にパンニングで音像を広げる時はドラマー視点でのパンニングが好きなんですよね。(きっとライブレコーディングのミックスの時はそうしないと思いますが。)
というか、そもそもあんまり片側からハイハットがバシバシでてくるミックスはあんまし好きじゃないし(そんな素人っぽいミックスも多くないか笑)、LRどちらかに100%パンを振るってのものあまりしない。
自分がドラムをレコーディングするときもハイハットだけ直接狙うマイクってあまり立てないし、OHも両サイドに広げて立てるパターンは好きじゃないので、どちらかというとナチュラル志向な音像が好きなんでしょうね。
ただし、タムは割とパンニングさせます。でも、よく考えたらスネアが真ん中だとしたらドラマー視点でも1タムのハイがスネアより左に定位してるのはオカシイな。
別にナチュラル志向じゃなかった…笑
ワタクシ個人の趣向は置いといて、世間ではどうなっているかテキトーに漁って確認してみましょう。
…と思ったけどサンプル数が多すぎてチェックしきれません。。
のでワタクシの独断と偏見による印象を元にすると、邦楽のバンドは観客視点のパンニングが多く、洋楽はドラマー視点のパンニングが多い気がします。
そう思って、最近の日本のバンドをいくつかYoutubeで聴いてみたんですが、結構マチマチでした…笑
いや、、最近のバンドはミックスを海外の人に頼むとかあるし、グローバル化とか言うしぃ〜
それでも何か2000年代以前の邦楽音源は観客視点のパンニングが多かったような気がするんですよ!
検証する気力が無いので誰かやって下さい笑
まあ結局のところ音源によって違うので、パンニングも好みで決めれば良いと思います。
でも、これだけは言いたい。
拘りが無かったり迷ったりしてたらドラマー視点のパンニングにして欲しい!
なぜならワタクシ好みの録音作品が世の中に増えてほしいから笑
なお、当然ですがワタクシがミックスする場合は何も言われなければドラマー視点のパンニングになります。どうするか尋ねるようにしてるけど、よく尋ねるのも忘れちゃうので、そこんとこヨロシクです(照)
(終)